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エスキモーロール(11) 初めてのロール練習 I

 なんか周りのカヤックがひっくり返っても起きてくるのを見てると、どうしても自分もやってみたくなる。ロールを教えてもらうと、セットのポーズをして、ブレードの角度に注意して、体の動かし方を習って・・・とやっているうちに、なんとなくできそうな気がする。

 しかし実際ひっくり返ってやってみるともうわけがわからん。あれ?どっちに動かすんだったっけ?パドルはどこ?右はどっち?上はどっち?ひっくり返っているから上が下で右が左で・・・うわーーーー!あ、息もできない!なんじゃこりゃー!!!

 とまぁそんな感じで慌てて沈脱して、もう疲れて今日はオワリ!という場合も多々あるのでは??でも、いい練習方法があるんです。混乱せず、どっちがどっちだか徐々にわかってくる練習法が。

 カヤックのロールの練習法を、文字ばっかりで非常に読みにくく解説してみた!


 その方法とはごくカンタンで、「ロールのフィニッシュから徐々に練習する」ということ。沈した状態は上下が逆で且つ水中にいる状態、超非日常状態なわけなので、そりゃ混乱してアタリマエ。ところが、ロールのフィニッシュはまさに起きているのだから、混乱は少ない。そこから、徐々に練習してみよう。教える側の人も、この方がきっと早く覚えてもらえるハズ。教えてできるようになってもらったらどんなにうれしいか。ロール練習したそうな人をつかまえて、ぜひやってみよう!

 最初はパドルなしで。パドルを最初に持つと、「どうパドルを動かすか」という考えに捕らわれやすく、本来必要な腰と足の動きを忘れてしまう。なので最初はパドルなしで。そして、指導・補助する人がいた方が効率がいい。一人でも練習できるけど、最初の最初は補助付きで練習しよう。

フィニッシュの練習

 さて、実際にやってみよう。練習者は、カヤックのスターンに頭をつけるように寝る。経験的に、そう言ってみても体に力が入ってしっかりと頭をつけることができない場合が多いようだ。体の力を抜き、あごを伸ばし、リラックス。後頭部がスターンデッキに届くまで寝そべってみよう。そのまま青空を見てみると、気持ちよくて寝てしまいそう。このときコクピットの後ろが高くて頭をつけるに至らない場合は、その艇はロールしにくいだろう。慣れれば全然問題なくどんな艇でもロールできるようになるけれど、まずは仰向けで寝そべることができる艇で練習したほうが上達が早い。これから購入する人は、そこもチェックしてみよう。

 右ロールを前提として話を進めると、寝そべったら、右手を補助者に預け、そのままの状態で右肩を水中に落としていこう。このとき胸は空を向いていること。沈んでしまうようなら、最初は補助者がPFDの肩のところを掴んだり、頭を支えてあげてもいいかも。左肩と右肩が水面につくようにしてみよう。

 ここで、補助者はゆっくりと力を抜いていこう。練習者も、そのままの体勢でPFDの浮力を感じながら水に浮かんでみよう。沈むかもしれないけど、なんか浮くことを感じられたらOK。頭を水中に沈めた時と空中に浮かせたとき、どちらが重いか体験して感じてみよう。きっと、頭を起こして水から出した瞬間に倒れそうになるはずだ。頭がいかに重くて、そして浮力がどれだけの力を持っているか。それを、体で感じ取ろう。補助者は呼吸ができるように、沈みすぎない程度に支えてあげよう。

 では、その状態、水に上半身を浮かべた状態から最初の姿勢、スターンに頭をつけて仰向けになった状態に。体を艇の上に上げるのではなく、カヤックのスターンを自分の体の下に持ってくる感じ、または、スターンで自分の体をすくいとる感じをイメージしてみよう。体を艇の上に、と思うと、頭が上がってしまうのだ。頭が上がるとどうなるんでしたっけ?さっき体験してみたように、浮力を失った頭は今度は艇をひっくり返そうとする方向に重力にひっぱられてしまう。この間、胸が空を向いたままであるように気をつけてみよう。体をやわらかくして、軟体動物になった気分で背中、肩、首、頭の順で体を戻そう。うまくできたら、これを何度か試してみよう。右手を補助者に持ってもらったままでいいから、最初の(というかフィニッシュの)ポーズまでたどり着けばこのターンは完成。

艇を起こす練習

 さっきは両肩が水中についた状態から艇の上に戻ることができた。それができたら、今度はもうちょっと進んでみる。補助者に、最初は両手を持ってもらって、体をコクピットの真横くらいまで持ってこよう。どういう姿勢かというと、普通に水面に浮かんだカヤックに乗った状態で、左の真横を向いた姿勢。頭だけじゃなくて、足以外の体全部が真横を向く。胸が左を向いていることに気をつけてみるとやりやすい。

 その姿勢のまま、背中を水面につけた状態、ここが今回のスタート。そのとき、胸は空を向いているはず。カヤックは、ちょうど真横に倒れているくらいになるだろう。あごを引くと頭が空中に飛び出し体を沈めるので、体は水面にあるような状態であごを伸ばし、頭頂部が最も深く沈むように水中に沈めてみよう。

 その状態で、「胸を空に向けたまま」体をスターン側へ持ってこよう。そしたら、続きはさっき練習したとおり。体の下にカヤックのスターンを持ってくればOK。カンタンよね?できるよね??

 この時、体がムリな体勢なもんだから胸がカヤックのバウの方を向いたりしやすい。そうすると、カヤックが起きることなく自分が沈んでいく。完全に空を向くのがムリだとしても、意識的に胸を空に向けるようにしよう。だって、フィニッシュは仰向けだったでしょ?途中からでもできるだけその形に近づけるのがいいに決まってる。

 で、そうしていくと、最初倒れるように傾いていた艇がいつの間にか正しい姿に戻ってきたのに気づいただろうか?体を上に向け続けたまま体がスターンの方へ行くと、以前紹介した軸変換の効果によってカヤックが起きるのだ。

 その動きを何度か試してみて自分のモノになったら、今度はちょっと趣向を変えて、違うことをやってみよう。背中をつけてコクピットの真横に来る最初のポイントは同じ。今度は、その状態で、胸を空に向けたまま、足を駆使してカヤックを起こしてみよう。今カヤックの右側にいるので、カヤックを起こすには、右ひざを引き寄せ、左足を伸ばすといい。体を補助者に支えてもらって、胸は空を向いたまま勢いよく艇を起こしてみよう。すると、どうなるか!?なんと体がスターンの方に来た!来なかった?いや来るってば。

 半ば強引に話を進めると、今の動きは、カヤックを起こすという回転が体をスターンの方へ持ってくるという回転に軸変換されたということだ。なんということ!艇を起こすという動作と体をスターンに移動させるという動きは同じなのだ!!まぁ今の場合、補助者に持っててもらうからカヤックの方が回転するだろうし、そんな深く考えなくてもいい。理解なんてあとからすればいいのだ!

 そういうことを体感しつつ、これを何度か練習してみよう。

 絵がなくて読みにくいうえに長いので続きは次回ということに!

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コメント

  1. fusai より:

    拝読しました。

    「イメージと理解と」

    何か未だにズレがあるんです。

    練習あるのみだなぁ。

    ・スターンを背中に持ってくる
    ・胸を~

    このキーワードはよくわかります。

  2. けんと(^。^)y-。oO より:

    何でも良いから起きるようになってくると、みなさんの言ってることが試せるんですよね(^^;
    それまでは…起きるかどうかやってみることで精一杯ですもん(笑)

    お盆の合宿のとき、☆mojio6000☆さんと話したんだけど…人によって言葉が違うんですよね。
    これは指導者側の言葉って言うか…練習者側の受取り方っていうのかな~。
    あ~こうするんだなって理解できる言葉が簡単なことでも違うんだな~。
    人を指導するってのは難しいよね~って思います。

    わたしのキーワードは…
     『体でスイープ!』かな~。

  3. quickturn. より:

    ロールの仕方は人それぞれ。
    教え方も人それぞれ。
    だから、別の先生にある程度教えてもらった人に
    私が教える場合は、このやり方はやらないです。
    一般的じゃないし混乱するだけみたいですし・・・。

    その中でたまたま私がたどり着いた方法が
    これなんです。
    実際にこのやり方で教える場合もこんなに
    しゃべらないしわりと直感的なんですけど
    文字にするとわけわからんですね。
    書きながらわからんと思いましたけど書いてみると
    こうなんですね。わけわからんですね。

    けんとさんの言うように、できるようになると
    人の言ってる意味がわかるようになるんですけどね。
    私の書いたことはなかなか理解しにくいかもしれませんね。

    まぁそんときに、あぁ、こう考えるヘンな人もいるんだと
    思っていただければ幸いです。この中からひとつでも
    何か得るものがあって、その方のロールがパワーアップ
    するといいなぁ・・・。

  4. 山下 勉 より:

    ロールの練習中ですが、この記事を読んで、光明を感じました。ユチューブの動画には、腰の体の ひねりとか、回転とか、表現があります。が、腰のひねり、回転と言っても、右か左かもわかりません。軸変換で、艇に寝そべったような姿勢になると、自然に艇が起き上がっている。そういう作用原理があってのことかと理解しました。ところで、私は、伊豆下田と葉山海岸で、ロールの講習を受けたことがあります。その時、スイープロールをやりましたが、パドルも、目線も、頭も、スターン側に、移動しましたら、ひとりでに、起き上がっておりました。あれ、これナンだと思っておりましが、これが、軸変換の作用によるロール成立の肝心の所のようにあります。教えてもらいまして ありがとうございました。講習所の舟で、ロールができたので、自分の舟でやろうと、買って やっていますが、うまくいきません。動画だけでも、半端な言葉だけでも、わからないところが あります。このロールの作用原理に関する記事、腰のヒネりの件も、わかり、どうも ありがとうございました。

  5. quickturn より:

    山下さん

    気がつくともう10年以上も前の記事ですね。これがお役に立てたなら光栄です。
    ひとによって、こんなに長々書いてもわからんという方と理論を積み上げないとわからんという方がいるようです。
    私も山下さんも後者なのでしょうね。
    前者の方は要所を押さえると自動的にできてしまうみたいですが、一度スランプになってしまうとなぜできなくなったのかわからなくなるようです。
    後者の我々はできるまでが長いですが、一度できてしまえばスランプにはなりにくいと思います。
    ご自分の船でうまくいかないのはなぜでしょう?練習に使った船とくらべてスターン側のデッキが高くてスターンに寝そべりにくいですか?それとも幅が広い船でしょうか。
    船の違いを比べてみるのもヒントになると思います。荷物を満載にして喫水線を下げるとするりとできることもあるかもしれません。
    ぜひいろんなことを試してみてああでもないこうでもないと悩んで理論を積み上げていって、また他の方に教えてあげてください。
    よいカヤックライフを!

  6. 山下 勉 より:

    この”エスキモーロール”の前回と次回を見たい。可能なら、前回は、メール添付頂きたい。TY

  7. 山下 勉 より:

    動画では、舟を起こして と言う。しかし、具体的には、どうするのかは、教えていない。この記述の中では、これを教えている.”右膝を上げて、左足を伸ばす” と。これは、金科玉条 の教えである。この神髄の言葉を、早く教えてしまうと、生徒の通いがなくなり、儲からないからとの商魂が裏にあるからだろうか。
     一般に、このロールと言う現象は、高校で習う物理学の知識で、理解できる。地球上の平等重力の海の上に浮かんだ、カヤック、の中に、乗船した、見習い生徒が、ローリングを学ぶ。そこに、物理の、重力、力点、支点、作用点、重心などが、絡んでくる、また、この重力下、海、舟,パドル、搭乗生徒、などの現象物が搭乗する。
     で、動画の説明を見ていると、ローリングする上での、重い頭、最後に
    引き上げる,右耳を右肩に付ける,スイープの終わりは上体が低く成り、艇と平行に寝そべったような姿勢に なっている、など、物理現象を、日常ことばで説明している。見え隠れしている動画、説明不足の言葉、などで、混乱している。完成したロールの動画を、言葉で物理的に,説明していないから、混乱する。文句を言って すみませんでした。

  8. quickturn より:

    前後については、
    https://quickturn.jp/category/kayak/eskimo_roll/page/2
    またはカテゴリーのカヤック→エスキモーロールとリンクを辿ってみてください。

    スキーなんかもそうですけど、動画では映像に含まれているいろんな要素を映像から読み取らないといけないので難しいですね。いわゆる運動神経のいい人は映像を見ればそのまま所作をコピーしてできるんだと思いますが、私などはなぜそうなるのか映像を見ただけではさっぱりぽんなので苦労します。

  9. 山下 勉 より:

    私の名前のコメントが掲載されていますが、名前は削除してくれませんか、おねがいします。

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