電池
アウトドアでも活躍する電気・電子機器、どれもこれも、みんな電池がないと動きません。
同じような円筒形の形をしてても、いろいろな電池がありますね。マンガン、アルカリ、オキシライド、ニッケル水素・・・。
使用する電子機器の特徴を掴むことで、機器の能力を発揮させ、さらに経済的に使えるようになると思います。逆に、機器に合った電池を使わないと、すぐに電池が切れたり、時には機器を壊したりすることも。
できれば経済的な充電池を使いたい、しかし充電池が使えない場合もあるようです。最適な組み合わせで、パワーを最大限に使わせてもらいましょう。
マンガン電池
- 電圧:1.5V
- 特性:使用中、電圧がなだらかに下がるが休ませると電圧が回復する
- 用途:時計、テレビのリモコンやガスコンロ・ストーブの着火装置など
電圧がなだらかに下がるという特性上、一定の電圧が要求される電子機器には不向きです。機器によっては、例えば電池残量表示がすぐに減っていくとか、まだ交換したばかりなのにすぐ使えなくなるとかいうことがあります。そういうときは、目覚まし時計のような小電流・長期間使用の機器、たまに使うリモコンやガスコンロの着火装置などに転用すると、電池の寿命を全うするまで、しっかり働いてくれるでしょう。
アルカリ電池
- 電圧:1.5V
- 特性:一定電圧をある程度保ち、マンガン電池よりも大電流を流せる
- 用途:カメラ・モーター類・電子機器など
ある程度一定の電圧を保てるため、規定の電圧を要求される電子機器用やモーターなど大電流が必要な機器に使用します。容量はマンガン電池の4倍とも言われ、内部抵抗が低いので瞬間的な大電流を引くことができます。アルカリ電池が指定されていれば、アルカリ電池を使用しましょう。
リチウム電池
- 電圧:1.5V
- 特性:低温に強い
- 用途:デジカメ・電子機器など
アルカリ電池の3倍の長寿命とかで富士フィルムから出てました。でもかなり高価ですね。うちのGPSの取説には、低温ではリチウム電池をって書いてました。
オキシライド電池
- 電圧:1.5V ※初期電圧1.7V
- 特性:アルカリ電池よりパワーアップ
- 用途:デジカメ・モーター類・電子機器など
オキシライド電池は、アルカリ電池よりさらに長寿命だそうですが、初期電圧が1.7Vと高いため、使用してはいけない機器が存在します。電池電圧を直接使う電球などでは、より明るくなるけど発熱したりすることがあるようです。電池の電圧を、5Vや3.3Vなど内部で使用したい電圧に変換する回路(DC/DCコンバータやレギュレータ)が入っている機器なら大丈夫でしょう。デジカメやモーターなどには最適です。
ニッケル水素電池
- 電圧:1.2V
- 特性:大容量・大電流、ただし自己放電大
- 用途:デジカメ・ハイブリッドカー・電子機器など
充電式電池の中では安全性も高く乾電池と同じサイズで使用できるため、一昔前のデジカメは充電器とセットでこの電池が同梱されてたりしました。
ただし、電圧が1.2Vと低いため、アルカリ乾電池指定の機器では使用できないことがあります。レギュレータなどが搭載されている機器などはほとんどいけますが、そうでない機器の場合は電池残量表示がおかしくなったりすぐ電池切れになったり、そもそも電源が入らないなどの問題が発生します。ニッケル水素電池用に設計されたものなら、最大限の能力を発揮するでしょう。
自己放電が大きいそうなので、使用直前の充電を心がけましょう。最近よく名前を聞く「エネループ」もこの仲間ですが、これは自己放電が少ないとか・・・。
日々進歩していますので、新型の容量の大きな電池にはそれに対応した充電器を使用しましょう。
リチウムイオン電池
- 電圧:4.2Vとか
- 特性:大容量・大電流・継ぎ足し充電可
- 用途:ケータイ・デジカメ・ノートパソコンなど
最近のデジカメはみんなリチウムイオン電池になってますね。携帯電話もそうですね。乾電池の形じゃなくて、安全のため保護回路付の電池パックになってます。少し膨らんでいたり、電池のふたが閉まらなくなったりしたら、すぐに使用をやめてショップへ持って行きましょう。結構危険です。他のもそうですけど、分解したりするのはやめましょう。
例えば
例えばうちのGPS。単三電池2本を使いますが、やはりニッケル水素電池では残量表示が少なく出てしまって、現在アルカリ電池で使用しています。ニッケル水素電池でも、表示が少なく出るけどまぁまぁ使えるらしいです。上位機種は電池種類を選択すれば表示もOKだそうで。問題なく使えるらしいです。
例えばCybershot U60。昔使ってた電池式デジカメで、単4電池2本使用です。ニッケル水素電池が推奨で充電器も付属していました。当然、ニッケル水素電池が使えます。予備的にアルカリ電池も使ってました。
例えば雪崩ビーコン。うちのは単4電池3本でした。これは取扱説明書ではアルカリ電池が指定されています。さらに、オキシライドもニッケル水素もダメと明記されています。オキシライドなら大丈夫のような気がしますけど、こういうやつはいざと言うときに使えないと困るので、指示に従っておきましょう。
例えばLEDランタン。たいてい、乾電池3本使用じゃないですか?なんで3本やねん、4本とか2本にせんかい、4本パックこうたら1本余るやないか!とお怒りなのも良くわかるのですが、白色LEDは、ひとつのLEDを点灯させるのに3.4Vくらい必要なんです。電池2本=3V、電池3本=4.5V。というわけで、4.5Vから電圧を落として(落とす方が回路がカンタン→抵抗一個だけのことも)なので3本なのです。ニッケル水素電池だと3.6V。機器の回路によって点灯したりしなかったりすることでしょう。やったことはありません。
例えば軽量LEDヘッドランプ。上記のようにLEDだと3.4V程度の電圧が必要なので、特殊な6V電池を使うことによって、電池一本で済むため軽量化を実現しています。ただ、この電池がまた高いし売ってるとこ少ないし・・・。
低温に注意
電池は、低温では性能が悪くなります。例えば携帯電話などは、ジャケットの内ポケットに入れるなどして体温で暖めているといいでしょう。また、定期的に電池残量表示をチェックしたり、交換用予備電池を携帯しておくといいでしょう。
携帯型エネルギー「電池」。いろいろ奥が深く、そしてさらに進化し続けているようですね。知らなかったことがたくさんありました。調べた限りのことを書いてみましたが、間違いがあれば適宜修正していくことにします。いつもテキトーですみません。
松下のギネス登録新電池「EVOLTA」の登場で、アウトドアの電池も変わってくるかもしれませんね。
コメント
近所のホームセンターでオキシライド単三×20本パックが約1500円でした。
価格的にアルカリと同等なのですが、20本という本数が微妙に多く、購入を躊躇してしまいました。
自己放電が少なければ・・・と思いgoogleで検索しましたが、なかなか情報がありませんでした。
その節はお世話になりました。
オキシライドは最近のアルカリ乾電池と同じく使用期限は5年(EVOLTAは10年)だそうです。
自己放電はふつうのアルカリと同じじゃないでしょうか。
ちなみにオキシライドの単四は2年みたいです。