ハンドパドルを考える

 まるでしゃもじのような、おじゃるの笏のようなハンドパドル。でもこれがあるとないとじゃ安心感が全く違います。大きければいいというものでもなく、小さければいいというものでもなく、絶妙な大きさがあるようです。


 ご存知のように先日パドルを折って、せっかくなのでシングルパドルでロールしたりして遊んでました。シャフトが付いた方はもちろんロールできますが、ブレードに微小シャフトがついた方でもやってみました。どうせハンドパドルみたいなものだと思って甘くみてましたが・・・。

 これが非常に使いにくい!パドルのブレードなのでキャッチは確実にいいはずなのに、水中で思うように動かせません。もう、沈脱するかと思いました。ハンドロールもできるはずの艇なのに、このブレードを持ったがためにロールに失敗しそうでした。2、3回ロールに失敗したあとなんとか起きましたが、そこで悟ったのは、このブレードを活かすには、シャフトが必要だということでした。

 CSCの師匠が作るハンドパドルは、一見、ただの板っきれのように見えます。失礼。しかしそれがなんとも言えない絶妙な大きさなんですね。にぎりやすさ、水中での動かしやすさ、浮力、キャッチのよさ。ハンドロールの練習をするときには、それを持っているかどうかで安心感が全く違います。ハンドロールに失敗してもそれを使えば確実に起き上がることができるという安心感。この絶大な安心感を感じられる「保険」がないと、臆病な私はもし失敗したらどうしよ~って不安になってハンドロールに落ち着きがありません。

 大きすぎてもよくないし、小さすぎても意味がない、あの絶妙な大きさ。ただの板っきれのように見えて、きっと試行錯誤の結果なんでしょうね。いろんなものでマネしてみようと試みましたけど、一朝一夕でできるものでもなさそうです。グリップも、棒じゃ違うんですよね。あの板状で且つ握りやすく。

 たかがハンドパドル。されどハンドパドル。あの小さい中にも、たくさんのモノが渦巻いているようです。でもやっぱり、自分で作ってみたい。

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