8/1 北岳 day1
初めての南アルプス。初めての北岳。登山を始めた頃から行きたかった北岳へ、やっとやってきた。その1日目。
登山を始めた当初から北岳は行きたいところだった。雑誌か何かで見たんだっけ、わりと厳しくなく、しかも日本で二番目に高いところ。富士山はあまりに観光化されたイメージなのでそんなに惹かれることなくここまできた。そして突然現れた、自由に取得できる連休。もうこういう機会はないかもしれない。北岳へ行くために、連休を得た。
そんな大事な連休なのに、最初からトラブル発生。高速道路の事故通行止めなどで登山口へたどり着くこともできず、朝を迎えたのは琵琶湖のほとりのSA。本来の予定では、朝イチに登り始めて、1日目は白根御池小屋まで行くつもりだった。テン泊装備を担いで高度差1700mを登り切れるか、こればかりは未経験。初めての南アルプスということもあり、ここは慎重に行きたいところだった。そう落胆していたけれど、そこに突如現れた虹のおかげで落ちきったテンションを再び上げることができた。
自宅からおよそ600km。大阪までしか運転したことなかったのに、本当に遥々やってきた感がある。伊那ICで高速道路を降りて、伊那市を走ると遠くに高い山が見えた。これが南アルプスか!
南アルプス林道バスに乗るというのは調べていたのだけど、調べておいた戸台口がよくわからず、駐車場があったのは仙流荘前。どうやら仙流荘前から乗ると思っておけばいいようだ。朝イチを狙っていたらきっと混乱していただろう。
たどり着いたのは13時頃。最終バスには間に合った。
車内は平日の午後ということもあってか、わりとまばら。そんな中で完全にお上りさん状態で景色をキョロキョロ眺めた。
もちろんこういう登山バスにも初めて乗るので終始ワクワク。運転手さんは観光案内もしつつ運転してくれて、見どころでは停車したり説明したりしてくれる。車窓から見る鋸岳のノコノコ具合がとてもしびれる。一般人には近付けない、南アルプスの中でも険しいところみたい。
南アルプス林道バスの終点は北沢峠。山小屋もあり、トイレや水場もある。ちょっと行くとテン場もあるみたい。よくわからないから水から何から全部積んできたけど、水は下から持ってくることはないみたい。
そしてそこで南アルプス市営バスに乗り換えて、一路広河原へ。
広河原も山の奥深くとは思えないほどきれいな建物がある。これがインフォメーションセンター。とりあえず、初日は登るのを諦めたので、テン場で場所とりをということでささっと移動する。
広河原山荘前のテント場は既にカラフルなテントがひしめいていた。平日なのに、平日なのに。南アルプスとはなんと恐ろしいところか。
受付を済ませ、隙間を見つけ、テントを張った。トイレも水場も完備。だが周りは中~高生くらいのがたくさんいて、なんだか騒がしそう。
宴の友はボジョレーヌーボー。ボトルがPETだったからっていうので連れてきた。
ちょっと寝るには早いので、散歩してみた。仰ぎ見る北岳。明日はあそこのてっぺんまで登るのだ。標高差1700m。果たして登れるかどうか・・・。
暗くなったらテントに収まったのだけど、件の若い衆がわざわざテントのそばを通ってギリギリ近くに張ったはずの張り綱に足を引っ掛けていく。それも何度も何度も。そのたびに文句言ってやった。そのうちあきらめた。人生あきらめが肝心。寝る。