時代はラージコクピット
その昔、ラサが登場したときに、初めて乗せて頂いたとき、スプレースカートがのびのびだった。今までのよりコクピットのリムがでかかったのだ。
デッキにのせた海図とかドリンクとかGPSとか物が遠くなるし、スプレースカートは替えないといけないし、恥ずかしながらそんなごくごく個人的理由で大きくなくてもよかったのになぁと思っていた。
なんでも、ラサのプロトタイプが師匠のところに来た時に、師匠の一言でコクピットが変更になり、製品化されたときには大きくなってしまったそうな。「なってしまった」というのは個人的な感想で、そうなるべくしてなったのだろう。そしてその後に登場し、うちにやってきたシオンも大きいコクピットはそのままのサイズ。しかしこれが、タイトなフィッティングをしてみても乗り降りがゆったりしてるし、乗り沈・降り沈しにくくなった。コクピット内にクーラーバッグなどでかい荷物を入れるのもらくらく。川用と海用のスプレースカートを分けないといけないと言う個人的弊害はあるものの、今ではそれがとっても気に入った。
聞いた話によると、最近ではラサの快適さに追随する形で(かどうかはまったく知らんけど)他メーカーからもコクピットの大きめのカヤックが登場しているそうな。それはまさに、ラージコクピットシーカヤック時代の到来か!?←大げさ
しかしまぁ、僕の昔の嗜好はことごとく覆されてしまった。昔は長くて速いカヤックに憧れていたけれど、ラサの4.85mやシオンの4.7mとかその辺のコンパクトなシーカヤックが自分の使い方にちょうど合うってことがわかって、あー師匠のいうとおりになってしまったーと非常に悔やまれた(?)。それだけじゃない、パドルだって、平パドルでガッツーンと漕ぐのがいいに決まってる!と思っていたのに、細いパドルがなぜ体に負担がないかを理解してしまったら、細くて軽い適度なしなりのウッドパドルがちょうどよくなってきた。いや、これはまだ本当の理解も体得もできてないんだろうけど。
他にもそういうエピソードはいろいろあるが、だんだん寂しくなってくるのでやめておこう。
そこから得た教訓。それは、僕の第一印象や嗜好というのは殆どの場合において間違っているということ。というわけで、読者の皆様に於かれましては、くれぐれも、僕の言うことを信用しないで頂きたい。






