EHPにビンディング取り付け
驚きの超特価だったもんでついポチっとしてしまった4FRNT EHPにスレッドインサートを埋め込もうという話。今まではサラっとだったけどちょっと詳しく書いてみた。
ちなみに「いくせ」って何?とお尋ね頂くけれど、お手元のPCキーボードでE・H・Pを見て頂くと・・・ただそんだけ。
さてこの埋め込みビス穴、インビス、インサートビスとかいろいろ呼び方はあるみたいだけど、今回使ったBINDING FREEDOMの商品名ではThreaded insertってことになってた。確かにそのキーワードでググると埋め込みビスがたくさん出てくる。チュートリアルビデオも用意されているので詳しくはそちらを参照のこと。
BINDING FREEDOMで注文すると、送料20ドルくらいで送ってくれる。100個以上だと単価が安くなるのでまとめ買いや共同購入がおすすめ。
まず最初にやることは、板の左右センター出し。いろいろやり方はあると思うけど、今回は自宅にあった止型スコヤを使った。「centering jig」とかでグーグルイメージ検索先生に聞くといろいろいいジグが出てくるんだけど、そのジグを作ったり入手するのが大変なんで・・・。
こんな風に直角側の位置を固定しつつスコヤを裏返して45°側で線を引くと、その交差点が板のセンターということになる。この止型スコヤだと若干トップシートの誤差を受けやすいので、より深い一発止型定規の方がいいかもしれない。
ちなみに板にサイドカーブがあるせいでスコヤなどでは直角は出ないのでご注意を。だいたい直角を取って幅を測ってその中央を結ぶっていうのでも十分誤差の範囲で収まると思うけど。先のセンタリングジグを使った場合もずれが出るだろうけど、左右から二本引いた中央を使えばいいよね。
数カ所でセンターのバッテンを決めて、型紙をセット。これはCADで描いたオリジナル版。4穴のBD O1・VOILE SWITCHBACKや6穴のG3 TARGA ASCENTにも対応し、VOILE SKI CRAMPONの穴もあく。
いつもはO1のマニュアルに合わせて、3ピンマークを板の前後センターに置くという方法をとってたけど、今度のEHPは取り付け位置が指定されている。
指定されてるのはBSC、ブーツソールセンター。アルペンスキーブーツのセンターを板のここに持ってきてねっていう位置。テレマークブーツだとどうなるの?っていう話がちょうど4FRNTのブログに出てた。どうも、テレマークブーツのBSCを指定の位置、つまりアルペンブーツ用のBSCに合わせていいって書いてるような気がするんだけど。
そうすると、3ピンマークを板の前後センターに合わせたときに比べて10cmほど前になる。読み違いかもしれないし、ホンマかいなと念のため4FRNTにメールしてみたら、4FRNTと契約しているプロテレマークスキーヤーさん(http://www.westond.comの中の人)が直々にメールくれて、それOKでという。そう言うなら、そうしてみようかぁ。こんなに前につけてトップが浮かなかったらどうしようと悩みどころだけど、ロッカー板はそういうものかもしれない。
ちなみにテレマークブーツのBSCは、つま先のコバの部分を除いたソール長の中央だそうです。
型紙をきちんと合わせたら、指定の穴位置にセンターポンチを打つ。
型紙をはがしてボール盤でドリリング。6.5mmのドリルを使う。
深さは9.5mm。ドリルストッパーを使うか、うちのはボール盤なんでこんな目盛を見ながらやり過ぎないように穴をあける。
カスはひと穴ごとに清掃。
全穴を開け終わったあと、10mmのドリルで面取りをしてみた。面取りはタップの後のほうが良かったかも。
こんな感じできれいに穴が開きました。穴の中のカスをきれいに取る。このカスは「デブリ」っていうんやねぇ。
指定のタップでネジ溝を掘る。指定のタップはボトミングタップ5/16-18というインチサイズ。ボトミングタップというのは、日本語では仕上げタップらしい。1番タップ(先タップ)、2番タップ(中タップ)、3番タップ(仕上げタップ)の3番。それぞれ、(先)(中)(上)という略号の場合もあるみたい。
タップ用の垂直くんがいるかなぁと思ったが、すいすいまっすぐタップできた。
ここで、一旦接着剤を使わずにスレッドインサートを埋め込んでみるのがいいらしい。でも省略。
それから、スレッドインサートは接着剤が効くように脱脂するのがおすすめらしい。でも省略しちゃった。
前回はタップは省略してスレッドインサートの切削能力に任せてみたけどそれでも十分だったような気もしなくもない。
指定の方法でいくと、穴の中とスレッドインサートの外側に接着剤としてエポキシを塗る。エポキシは硬化時間24時間以上のやつがおすすめらしい。BINDING FREEDOMでも使いきりタイプが売ってるけれど、カヤックの修理用にうちにあった高級クリアエポキシを使った。
タップ立ててあるのでその溝に沿って埋め込めばいけるはずなんだけど、不器用だからかしらんけど垂直にはまらないことがあったので、ここでも垂直くんを使った。ちなみにこのBINDING FREEDOMのスレッドインサートは表にスリットがあるため、マイナスドライバーでねじ込むことができる。
はい出来上がり。
エポキシが硬化するのを24時間ほど待ってから、とりあえず、一番滑り慣れてるO1をバーディクトから移植することに。
K2の板に付属のねじはポジドライブのM5x16ボルトだった。今度のスレッドインサートは深さが若干少なめなんでM5x14の六角穴付き皿ボルトに変更。ポジドライブのねじが入手しにくいということもあるけど、2.5mmアーレンキーで済むなら工具重量がかなり削減!こりゃいい!ってことで・・・
でもヒールピースやスキーポールのフリックロック調節ねじにプラスドライバがいるので結局アーレンキーが増えただけに・・・。ま、全部六角穴付きボルトに変えたとしてもメンバーの誰かが困ったらいけないので結局全部持ってることになるんだけどね。ハハハ・・・。
ボレースキークランポンも115mm用ながら116mmの板に無事装着!かと思いきや・・・
なぜか片方だけ狭かったみたいで、がんばって広げる広げる・・・広げたおかげでぎりぎりはまるようになった。でもスムーズじゃない。ま、仕様寸法オーバーだから文句は言えない。
ちなみに、O1とボレースキークランポンはカートリッジが干渉するからおすすめしませんよ。しかしそれだとO1クランポンのスーパーワイドが出るのを待つしかない。
こんな感じでともかく終了。自分でつけることに不安がある方もいらっしゃるだろう。でも、最初に買った板とビンディングは某ショップでつけてもらったんだけど、それはそれはいい加減で、皿のサイズも材質もあきらかに違う木ねじが使われてたり、トーピースが曲がってブーツが入らなかったなんてことも。他にはヒールピースが曲がってるとか聞いたりすることもあるので、個人的にはそういうのに出くわす危険より自分でつけた方がまだマシというか自分でつけちゃえ的な考えを持ってたりする。もちろん信頼のおけるショップにつけてもらったらそれが一番でしょう。そういうショップに最初から出会えていれば自分ではしなかったかもしれない。広島のショップじゃないですよ。

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