仕方ない?
先日島に渡ったときに聞いた話。島で出会った方に「自然がたくさんあっていいですね」なんて言ったら、昔は段々畑がたくさんあったそうだけど、農業をやめていったせいで見渡す限りの森になったそうな。無知で言った言葉が恥ずかしくなった。日本で農作物を作るのをやめさせようとしてきた結果だったらしい。
そりゃ消費者としては安い方がいいに決まってる。でも、結局安いものを求めていった結果が今回のような健康被害に結びついた、ってことは、ないのかな。あちらは農薬管理がずさんで、さらに農民に農薬の知識がないという話もある。管理が行き届いて、教育が行き届くための費用はコストアップにつながるんでは。
本当かどうかわからないけれど、河川改修や公共工事も、本当に必要なもの以上に、生活を守るためという大義名分に則ってムダなことも行っているという話もある。そりゃ生活のためにも、仕事があった方がいいに決まってる。でも、そのために、しなくてもいい環境破壊に結びついた、ってことは、ないのかな。不景気のときは公共事業を増やせばいいらしい(!)けど、するところがなくなったらしなくていいところをやらないといけないわけで。
もし、その「生活を守るため」が本当だったとしたら、なんで農村の「生活を守るため」がなかったんだろう?食料自給率を下げた方が日本人の「生活を守るため」だったんだろうか?道路が必要だから高いガソリン代もやむを得ないんだったら、食の安心のために高い食費もやむを得ない、ってことにならなかったんだろう?なんで「道路特定財源」があって「食料特定財源」がないんだろう?なんで「救急搬送たらい回し防止財源」がないんだろう?なんで「教育再生のために先生がんばって特定財源」がないんだろう?なんで「カヌー教室振興特定財源」がないんだろう?
もし、その「生活を守るため」が本当だったら、なんか「自国の経済を守るため」に仕方ないんだって言って京都議定書にサインしないのも、アリなのかもなぁ。「チームマイナス6%」なんてのも、ムリムリぃ~って言っちゃうのも、アリなのかもなぁ。個人的にはそれはちょっと・・・って思うけど、オトナの事情ってやつ?オトナになったら分かるんスか。
将来この辺でスキーができなくなるのは悲しいけど、生活のため!なんていわれたら、諦めるしかないんでしょうかねぇ~。