Winnyの前に
「情報漏えいを防ぐ最も確実な対策は、パソコンでWinnyを使わないこと」と阿部官房長官が国民に呼びかけた。
残念ながら最も確実とはいえない。それよりも確実な対策は、Windowsを使わないこと。Windowsはシェアが広がりすぎてウィルス作者の格好の標的にされている。Winny(または同様の動作をするソフト)を勝手にインストールするウィルスが登場すれば、Winnyを使っていないつもりでもいつの間にかWinnyネットワークに見られたくない文書をばらまいてしまうのだ。
もしかすると、最初からインストールされている(しかし殆どの人が使わない)ハイパーターミナルが世界中からの接続を待ち受けて、世界中のハイパーターミナルネットワークに情報をばら撒くようなウィルスが既にあるかもしれない。
さらに確実な方法は、インターネットにPCをつながないこと。つながっていなければ、流通経路がほぼ断たれてしまう。情報が入ったパソコン本体やメディア、またはそのコピーが物理的に盗難されない限り流出することはない。
著作権法違反幇助の問題に関しても、Winnyが悪いとするならば、Windowsも悪いし、インターネットそのものも悪い。日本の道路は100km/h以上のスピードは出せないのに出せる車を作ったら道路交通法違反幇助。殺人にケータイが使用されたらドコモを殺人幇助にすべきだ。さすがにそれは言い過ぎ?ありえない?そしたら、もっと直接的に人を殺すことのできるピストルやマシンガンや戦車やミサイルを作ったメーカーが殺人幇助にならないのはおかしい。アインシュタインも大量虐殺幇助か。
いいことに使えば優れたもの。悪い人が悪いことに使うからよくない。開発者が犯罪者になってしまうとすれば、優れたものを開発すると、いつ犯罪者になってしまうかわからない暗黒時代。技術の進化が犯罪を冗長しているということになる。
そうか。それでアノ企業は頑張っても頑張らなくても給料出し渋るわけだ。