6/21-22 汐見島探検ツアー編

 6/21~22は、汐見島探検ツアーに参加。そういえば今年初キャンプツーリング。梅雨らしく雨の中のキャンプとなったけど、航行中は快適な(ちょっと物足りない?)ベタ凪。今回も、たくさん勉強してきました。


 一泊二日のキャンプ道具がすっぽり納まった。いろいろ余計なものを持ってきた割には以前より余裕ができてしまって、忘れ物しとるんじゃないかとちょっと心配になるほどだった。ということで、僕の使用条件(デイツーリングが殆ど、キャンプは年に数回)からするとシオンの積載能力は必要十分だといえる。でもラサくらいの容量があると、パッキングが非常に楽になる。どちらかで迷ったら、キャンプが多い方はラサがオススメ。

 今回のルートを確認して、さぁ出発。今回は本線航路の横断があるし、まだダッシュが不安だし、それより手首が心配。ということで、ベントシャフトの平パドルで行くことにした。

 潮流の早い島々の間を抜けていくとき、前方を行くカヤックがスーッと回されることがある。そして同じ場所に自分が来たらやっぱりまわされる。川ほどではないけどエディラインがちゃんとあって、ボイルになっているところもある。一応回されることがわかっているはずなので一応迎え角を取ってるつもりなのだけど、やっぱり回される。以前のキールが強いカヤックだったらめっちゃリーンして何度もスイープしないといけなくて、回されやすく戻しにくいってことになってたけど、今なら「けっ。まわっちまったぜ。まだまだやの」なんて捨てセリフを吐いてる間に戻すことができる。川みたいな海では川用みたいなカヤックが向いているということなのか、ヘタッピィなのを船に助けられているのか。

 おっ、ブログネタっ、と思ってカメラを撮り出す。ふと振り向くと、ブロガーの皆さん(笑)が一斉にカメラを構えていた。

 ここは何でもないような島と島の間が航路だったりする。向こうにもたくさんの大型船が見えるように、頻繁に大型船が通過していくのがみえる。一人で知らない海でこんな感じだったら、もう恐れをなして帰還すると思う・・・。だって、何でもないと思ってたところで大型船が現れたらびっくりするでしょう??びっくりするだけならいいけどね・・・。

 ベタ凪の海。ちょうど潮どまり。その時本線航路に差し掛かった。瀬戸内海を東西に走る大型船の航路。狭い水路なら、船が通るポイントがごく限られているので、きっとタイミングだけで渡れるだろう。でもこんなに広い水道ならば、航路は線ではなくて面になる。いろんなことを考慮に入れて横断する必要がある。

 本来の航路のラインと実際の船の軌跡、バウの向き、進行方向。右から来るやつ、左から来るやつ、その後をついてくるやつ、その後の後をついてくるやつ。そして追い越しするやつもおるし、実は本線航路じゃなくて別の針路を取るやつもおる。大型船のターニングポイントと原油高。潮汐、潮流、風、波。師匠と支部長の会話を盗んで、自分の判断材料を貯めていく。まだまだ、ついていく・連れてってもらうが精一杯。それでも、なぜ今「待ち」でなぜ今「Go」なのか、なぜあそこじゃなくてこっち側で横断するのか、自分でも判断しつつ、リーダーの判断と答え合わせをしつつ、横断してみた。

 あと100回も横断すれば、こんな風に何艘も並ぶような航路を脊髄反射で横断できるようになるだろうか。今みたいに夏しか海を漕がないようでは10年15年やってもカヤック暦に釣り合わないだろうなぁ~。

 今回の拠点となる汐見島について、一息ついたあと入り江で漕いだ。前回できなかった左のアームピットロールも、右と左と交互に何度かやってるうちにできてない部分が理解できた。そしたら、まだぎこちないが、とりあえず上がることができた。その他の何やらヘンなロールはちーっとも上がる気配がなかった。

 tukaraさんが話題のカメラを装着して「取材に来ました」と。何かヤレというご指示。うーん、何しよう?そうだアレだとCPC。今回はちょっと遠めにパドルを放り投げた。このぐらいいけるさ。とCPCを始めたが、あと少し、もう少しのところでスターンがパドルを押しやがる。移動だけじゃなくてカヤックの方向制御も重要のようで。諦めたところであせり始めて、ハンドロールにも失敗して溺れかけ、ハンドパドルで命からがら起き上がるという情けない体裁。うーん。このくらいのことで焦るようでは荒れた波の中でどうなることやら。それに焦ったくらいでハンドロールに失敗するようではいつまで経っても大丈夫なんて言えやしない。

 一旦休憩のあと、再び漕いだ。パドルを置いてハンドモノをいろいろやってると、潮で流されて入り江の端っこに行ってしまう。そこで上の支部長の写真のように手で漕ぐわけだけど(あそこまで早くないけど!)、その時赤いクラゲが手に当たった!心配性なんでいつもグローブをしているおかげで平気なのだけど、ゴーグルの位置を直しているときに顔にピリッと痛みが走った。きっとグローブにクラゲの毒がついていて、グローブを介して顔についたのだろう。慌てて上陸し、師匠から解毒方法を教えて頂いてささっとやったらすーっと引いてきた。10分くらいピリピリ感はあったけどそれもほどなく治り、後はなんともなかった。ドクターにもいろいろ教えて頂いて、今度から海上でも解毒できるように準備しておきたいと思った。

 クラゲ騒動で意気消沈したのでそのまま終了。着替えて夕食の準備に取り掛かる。今回はtanakaさんも絶賛のフォールディング焚き火台とフォールディング焼き網を持ってきてみた。メニューはししとう・ししゃも・ちくわ・焼き鳥・ホイルにんにく・ウインナーなど。ホイルにんにくは放っておいたら焦がしてしまった。残念。

 翌朝は、起床後すぐに朝食を摂ったもののそこから出発までずーっと片付けをしていた気がする。もっとテキパキできないといかんなぁ。

 そうそう、今回はフロストパックをコクピット内に入れてみた。以前はリアハッチにつぶして押し込んでいたけれど、足元に入れればつぶす必要もなくジャストフィット、ということに気づいた(遅)。ただし、僕より足の長い人類の90%の人には向かないかもしれませんが・・・。

 帰りの荷物はこんなに余裕が!まぁ食材やら炭やらなくなったおかげだけど。水は1リットルしか使わなかった(飲料水を除く)。焼き物だったせいもあるけど、もっと水分を摂った方がいいのかもしれない。

 本線航路横断時の潮流に合わせて昼前に出航。瀬戸内海はこういうのも考えないといけない。難しい。あるひとつのポイントが潮汐によってどう変わるかなんて一度来ただけじゃわからない。

 霧が深く、霧笛がひっきりなしに鳴っていた。ちょっとドキドキ。風も波もなく、ここはひとつライトウッドパドルに慣れるようにとパドルを持ち替えた。

 はっきり明確な空の切れ目。これが前線なんだろうか??不思議な空。

 様々な判断の中で決まった往路とは違う横断路。しかしさらに状況に応じて予定変更も視野に入れつつ航路に接近。考えないといけないことが多すぎて混乱しそう。

 航路を渡りきって落ち着いた時に見た景色。モノトーンの空と島。ゆるやかな光沢のある海面。トローリ。

 途中で沈脱練習などもあり、いつもの極楽島へ辿り着いた。なんだか朝からムカムカしていて、この時は漕がなかった。tukaraさんのハンドロールを見せて頂いたりしつつ、マッタリした。

 撤収のときは結構雨が降っていたけれど、帰り道は無事に晴れ、途中に寄ったサービスエリアで虹が見えた。

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