ダブルポンプへの道2:バウを沈める

 というわけで、前後方向(進行方向)のリーンについて考えてみましょう。前回やった左右のリーンと一緒のような感じですが、違うのはバウ・スターンの持つ浮力が大きいので沈めたままにすることができない(できたらバウステーション)という点でしょうか。


 「バウを沈めてみましょう」というと、大抵がこうなってしまうと思います。体を前に倒していくんですね。

 具体的にどうなってるかというと、腹筋を縮めて背筋を伸ばしています。体を前に傾けることで、重心を前に移動し、バウを沈めようとしています。

 

 でも前回と同じで、バウを沈めるときは背筋を縮めて、腹筋を伸ばす方向に体を動かさなければなりません。つまり、実はバウを沈める動作は体を後ろに動かす動作なんです。

 ハァ?って思いますよね。なんでバウを沈めるのに背中を反らせるんだって。

 

 で、上の動作と同じものを体の位置を変えずに動かしてみたのが左の図です。ほら。角度が違うだけで上と一緒でしょう?

 できるだけ体を前に倒さず、足の先をガツーンと水中にもぐりこませるように動かしてバウを深く深く沈める練習をしましょう。

 

 ついでなんで、最初に出てきた体を傾けて体重移動をするものと比べてみてください。

 実際にはこれも重要になるのですが、練習の最初は体を前に倒さずにバウをできるだけ深く沈めるということを考えて練習しましょう。

 

 あと、こんな風にシーソーのようにギッコンバッタンやってしまうと思いますけど、これはこれで練習した方がいいんですが、体の使い方を覚えるまでは封印しておいて下さい。これをやると沈んだスターンの浮力を使ってバウを沈めてしまえるので楽になってしまいます。

 ん?楽になる?そう、楽になるので、最終的にはバンバン使うわけですね。これがダブルポンプにつながるわけですが、本来の体の使い方を習得する前にこればっかりやるとついつい頼ってしまいがちです。まずは、一回バウを沈めておわり、沈めておわり、という練習をみっちりやりましょう。

 

 どれだけやるかというと、EJのDVDで、EJがバウを沈めたあとEJの顔に水がバシャッと当たるシーンがあったと思います。バウを深く一気に沈めると沈んだバウの上に水がない状態になります。そこに後から左右から水が寄ってきて、ぶつかって上に上がるんですね。そこにバウが浮いてきて、水を跳ね上げます。それが顔にかかるんです。

 顔にかかればいいからと体を前に傾けて顔を水面に近づけてはイケマセン。念のため・・・。

 

 で、ここまでくるとフォワードストロークと絡めて前転ができるようになると思います。これをプラウ法というらしいです。

 フォワードストロークで前進してきて、スピードが乗ってきたら(乗ってくるまではフラット)重心を前にしつつ足を水中に沈めるようにしてバウを水中に沈めます。

 水圧に負けないようにまっすぐ落としながら、さらに力強く2、3ストロークこぎ進むとますますバウが沈んで行きます。ある程度沈んだところで体を反らせる動作をしつつ重心をバウを沈める方向へ落とし込むとバウがすーっと沈んでいきます。

 反らせるタイミングが悪いとこんな風に元に戻ることができます。元に戻る場合と前転する場合の中間がどこか、何度も何度もやって掴むと、きっと面白いことが起こるでしょう。

 

 沈まないときは、体が前に倒れているだけでバウを沈める動作をやっていない・足りないとか、スピードがのっていないとか。

 スピードをのせるためには、スピードがのるまではフラットのままでバウを沈めない、バシャバシャ音がするだけで進まないフォワードストロークになっていないか確認する、バウを沈めこむ動作ができているかどうか確認する、とかそういうのでしょうかね。

 

 なぜフォワードストロークをするかというと、水との相対速度を高くするためなんです。つまり、ランニングしていてつま先が引っかかると前にすっ飛びますが、歩いているとイテと声を出すだけでしょう。まぁそういうことです。

 フォワードストロークばかりすると疲れるので、川の流れを利用すると楽にできます。エディラインなんてまさにそれですね。岩の裏の上流へ向かう流れに乗りつつ本流の下流へ向かう流れに向かって助走していきます。エディラインに実線を想像したら、その下にバウをくぐらせるような感じでバウを突き刺すとすごく楽にバウが沈み込みます。エディラインを越える角度は上流向き1~30度くらいでしょうか。真正面から流れが来ないので、バウを振られないようにしましょう。もちろん、逆に本流からエディラインに向かっていってやることもできます。他にも支流の流れ込みを利用するとか、いろいろ手はありますね。

 

 そういった流れを使わず、瀞場で練習する場合は、自分の作ったエディを活かしてみましょう。漕いで進んだカヤックの後ろにはエディができます。橋脚の下流側にできるのと同じようなエディですね。橋脚の下流側で、上流向きに流れるエディができます。

 カヤックが進むことによって、カヤックの後ろにカヤックの進行方向に流れるエディが出来上がります。その反転流はカヤックが進んでいる限り追いつけないのですが、ちょっとフォワードストロークの手を休めるとすぐに追いついてきます。ちょうどそのときにバウを沈め始めると、なんとそのエディがスターンを押してくれて、より深くより楽にバウを沈めることができます。

 静水でなかなか前転できない人は、バウを沈める直前にひと漕ぎ休んでみるといいかもしれません。

 

 なんかうまく説明できてる気がしませんね。すみません。

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